新規開業と消費税還付申告

納める消費税の話でなく、還付を受ける消費税申告について考えてみましょう。

個人の事業者が

基準期間が1000万円を超えたら、翌々年度から「課税事業者」になる。

これは、ご存知だと思います。

課税事業者になると消費税の申告書を提出して納税することになります。

簡易課税の届出をしていなければ、設備投資などの大きな支払いがあったときに、課税売上よりも課税仕入が大きくなり、還付申告になります。

開業初年度に大きな設備投資をして、事業を始めたら、その設備投資に掛かった消費税はどうなるのでしょう。

開業初年度のため、売上よりも設備投資や開業準備の支払いで決算も赤字でした。

消費税の課税事業者だったら、還付申告ができるのに、と思いませんか。

これを提出することにより、課税事業者に手をあげてなることができます。

開業初年度の事業者だけは、開業年の年度末までに提出することができます。

手をあげてなるので、手を下げたいときは、やはり届が必要ですが、２年間は消費税の申告をしなければなりません。

これで、開業一年目でも、消費税の申告ができるようになりました。

赤字決算になった理由を記載する書面です。

領収書や契約書のコピーを添付した方が良いと思います。

個人の消費税の還付申告は、必ず、内容確認の審査を行います。

①上記の明細書が添付されている

②記載内容を確認できる書類の写しがある

③決算書の金額と照合

これらの検討を行い、審査を通れば、還付されます。

検討結果、事実確認の調査が行われることもあります。

大事なことです。

税込経理の決算書だと、還付金を雑収入に計上することになります。

開業初年度に大きな設備投資をしたりして、消費税の還付申告をする場合は、年度末までに課税事業者選択届を出して、課税事業者になり、消費税の還付申告ができる。

手をあげて課税事業者になるので、２年間は降りれない。

所得税の決算は消費税税抜経理を採用し、税抜決算書で申告する。